会の使命

筋痛性脳脊髄炎(ME)は、原因も特定されておらず、診断のためのバイオマーカーも見つかっていないため、精神的なものと思われ、患者達は無理解と偏見に苦しみ、社会保障を受ける道も閉ざされてきました。私たちはこの現状を打開し、患者たちが安心して治療を受けられ、希望を持って生きられる環境を作っていくために、NPO法人を設立する事に致しました。

筋痛性脳脊髄炎は、生活が著しく損なわれるほど強い疲労が持続、ないし再発を繰り返し、労作後の神経免疫系の極度の消耗、記憶力/集中力低下、微熱、咽頭痛、筋肉/関節痛、筋力低下、頭痛、睡眠障害などの症状を伴い、通常の日常生活を送れなくなる病気です。世界保健機関の国際疾病分類(ICD-10)において、神経系疾患と分類されています。寝たきりに近い患者も多く、病歴20年という患者も珍しくありません。国内の患者は30万人いると推定されていますが、診療を行って下さる医師も非常に少なく、地域的に偏っています。

日本ではこの病気は、慢性疲労症候群(CFS)と呼ばれてきましたが、13カ国の医師や研究者達によってまとめられ、2011年10月に発表された「国際的合意に基づく診断基準」には、筋痛性脳脊髄炎という病名の方が正確であると明記されています。イギリス・カナダ・オーストラリアでは1950年代から筋痛性脳脊髄炎という病名が使われています。慢性疲労症候群という病名ゆえに、偏見が助長され、この病気の深刻さの理解が妨げられていますので、私たちは病名の変更を提案しています。

私達は2010年2月から任意団体として活動を始め、この病気の実態を描くドキュメンタリー映画を翻訳して上映会を開いたり、講演会・シンポジウムを開催したりしてきました。また、世界的に信頼されている診断基準や、最新の海外の情報を翻訳し、広く社会に対してこの病気の啓発活動を行ってきました。そして、国や地方自治体に対し、患者の救済のための医療制度や社会保障制度の確立と充実、この病気の研究の推進を求めて、働きかけも行ってきました。

医療関係者をはじめとする多くの賛同者の方々に支えて頂いてきましたが、NPO法人として、今後さらに活動を充実させて参りたいと思います。

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