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17.4.6平木議員、三浦議員秘書への陳情

4月6日に、長野県の患者さんと岐阜県の患者さんの働きかけにより、参議院財政金融委員会委員である公明党の平木大作議員と、参議院文教科学委員会委員の公明党の三浦のぶひろ議員の秘書の方に、一緒にお会いしました。アンプリジェンリツキシマブの違い、指定難病になるためのハードル等について熱心に質問され、1時間以上もお時間を取って下さいました。平木議員は快く紹介議員をお引き受け下さり、三浦議員にはしっかりお伝え頂けることになりました。

17.4.15三羽先生が内科学会神経セッションで発表

4月14日~16日に東京国際フォーラムホールにおいて、第114回日本内科学会総会・講演会が開催されます。その期間中の15日11時~12時の神経④セッションにおいて、富山県のミワ内科クリニックの三羽邦久先生が、「筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)患者における起立不耐症の原因としての体幹運動失調(平衡障害)」と題して、ポスター発表されます。

日時:4月15日11時~12時
場所:東京国際フォーラムホールE地下2階ポスターセッション会場

三羽先生は、筋痛性脳脊髄炎のための国際的合意に基づく診断基準の、日本人でただ一人の著者で、昨年10月に米国フロリダで開催された国際ME/CFS学会でも発表されました。この病気は神経疾患ですから、中等症以上になれば種々の異常が出てきます。その典型が平衡障害で、ベッドサイドでの簡単な神経学的検査で異常が出ます。多くのお医者様、特に神経内科のお医者様に聞いていただけることを願います。

17.3.31国際シンポジウムをYouTubeにアップ

昨年10月23日に東京大学鉄門記念講堂において、「注目される神経内科領域の疾患:筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)~ME/CFSも治療の時代へ」と題する医療関係者向け国際学術シンポジウムを開催致しました。そのシンポジウムの一部をYouTubeにアップ致しましたので、ご紹介致します。

このシンポジウムは、世界保健機関において神経系疾患(ICD-10 G93.3)と分類されているこの病気を、神経難病として捉え、神経内科領域の研究者に研究を促進していただくことを目指しました。当日は、米国からME/CFSのオピニオンリーダーであるコマロフ・ハーバード大学教授と、前国際ME/CFS学会長のクライマス先生をお招きし、日本神経学会代表理事の高橋良輔先生にオープニング・リマークを頂きました。国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆先生と、前鹿児島大教授であり和温療法研究所所長である鄭忠和先生の講演は、残念ですが今回は公開致しません。

当日のプログラム
司会:申 偉秀(東京保険医協会理事)
開会の辞:高橋 良輔先生(日本神経学会代表理事・京都大学医学部神経内科教授)
基調講演:ME/CFSのバイオロジー
・アンソニー・コマロフ先生(ハーバード大学医学部教授)
講演:シンポジウムまでの道
・篠原 三恵子(NPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会」理事長)
講演:ME/CFSの分子標的治療開発のための仮想病態の提案
・ナンシー・クライマス先生(前国際ME/CFS学会会長・ノヴァサウスイースタン大学教授)
講演:ME/CFSの免疫療法に向けて:フローサイトメーター解析
・山村 隆先生(国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長)
講演:ME/CFSの症状緩和に有効な治療法:和温療法
・鄭 忠和先生(独協医科大学特任教授、和温療法研究所所長)
閉会の辞:山村 隆先生

日本神経学会の高橋代表理事の開会の辞より:
「私自身も、篠原さんに教えていただきまして、日本神経学会の代表理事として、神経学会もこの病気にもっと目を向けなくてはならないと認識した次第でありまして、本日、この国際シンポジウムが、参加者の皆さまの病気へのご理解をさらに深めるとともに、ここに参加されている医療関係者、研究者の方々に、疾患に対する取り組みをさらに真剣に考えて頂き、研究を推進していただけることを心より祈念いたしまして、私の開会のご挨拶とさせて頂きます。本日は宜しくお願い致します。」

当日、出席することができなかったの患者・家族の方だけではなく、多くの医療関係者、製薬会社の方々にご覧いただけることを願っております。

シンポジウムのYouTubeはこちらからご覧いただけます

17.3.31ME/CFSはWHOで神経系疾患と分類

本年も国会請願署名活動にご協力頂きありがとうございます。ME/CFSは1969年から世界保健機関(WHO)の国際疾病分類において神経系疾患(ICD-10 G93.3)と分類されており、今年の請願は国主体で神経系疾患であるME/CFSの正しい認知を広めることを求めています。

神経系疾患は神経内科で扱われる病気です。神経内科では、精神的な問題からではなく、脳や脊髄、神経、筋肉に病気があり、体が不自由になる病気を扱います。体を動かしたり、感じたりする事や、考えたり覚えたりすることが上手にできなくなったときに、このような病気を疑います。

WHOの国際疾病分類第10版(ICD-10)において、第6章の神経系の疾患(G00-99)のG93には「脳のその他の疾患」が掲載されています。その中のG93.3には、ウイルス感染後疲労症候群(Postviral fatigue syndrome)が掲載されています。さらに詳しくG93「脳のその他の疾患」を見ますと、13番目にウイルス感染後疲労症候群、14番目に良性筋痛性脳脊髄炎(Benign myalgic encephalomyelitis)が掲載されており、どちらもG93.3に分類されています。良性筋痛性脳脊髄炎は、1988年には筋痛性脳脊髄炎として疾患定義が発表されています。

参照:ICD-10
http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/icd10/

G93 脳のその他の障害
http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/icd10/G00-G99.html

G93 脳のその他の障害の詳細
http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/scripts/search/ICD10_searchw.asp?searchstring=G93

アメリカの研究拠点である国立衛生研究所(NIH)は、昨年ME/CFSを神経系疾患として、国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)が主導して研究を開始しました。また、ME/CFSがWHOにおいて神経系疾患と分類されていることは、カナダの診断基準、筋痛性脳脊髄炎のための国際的合意に基づく診断基準2012年に国際ME/CFS学会が発行した臨床医のための手引きにも書かれており、世界的なコンセンサスになっています。

17.3.15JDの第3回連続講座に出席

3月15日に全水道会館大会議室において開催された、JDの「国連・障害者権利条約にふさわしい施策実現を求めて!社会保障改革の行方と障害者施策~介護保険見直しの影響と課題」と題する第3回目の連続講座に出席いたしました。第3回目は、「徹底検証!パネルディスカッション~社会保障改革の動向と障害者施策への影響」と題して行われました。

コーディネーターは藤井克徳JD代表が務め、「経済原理を福祉に持ち込み、生産性の向上を求めて効率論と付加価値論を福祉に導入しようとしている状況に対して、私達が何をなすべきか」と問いかけました。

一人めのパネリストは、認知症の当事者団体である「認知症の人と家族の会」本部理事の花俣ふみ代さんから「認知症者の介護支援からみえてくるもの」と題して、お話し頂きました。「生活援助や福祉用具の全額自己負担化は次期の介護保険改正では回避された」「給付抑制と負担増の動きがやむ気配がない」「介護保険改正の方向性が介護保険崩壊の道につながることを危惧」「現実を見過ごすことなく慎重かつ十分に議論する必要性」を提起されました。

次は「日本障害者センター理事の山崎光弘さんより、「介護保険優先問題に関する自治体調査からみえてくるもの」と題して、お話し頂きました。介護保険優先問題とは、障害者が65歳に達した時に、それまでの障害者サービスより介護保険制度が優先されることで、「自己負担が発生」「サービスの量と質の低下」「環境の変化」等の問題があります。障害者権利条約、基本合意、骨格提言を活用しながら、国や自治体に必要な支援を提案していくことを提起されました。

最後に「介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット」共同代表であり「障害者自立支援法違憲訴訟全国弁護団事務局長」の弁護士の藤岡毅さんより、「最近の障害者の法的支援活動を通して感じること」と題して、お話し頂きました。障害福祉制度と介護保険の統合が行われれば、今まで障害者が運動によって勝ち取ってきた地域での自立生活の権利が崩壊することが強く危惧されるため、障害者権利条約、基本合意、骨格提言の法制化の実現を運動の基本方針とすることを提起されました。

17.3.23務台議員、稲津議員への陳情

3月23日に、長野県の患者さんの働きかけにより、前復興大臣政務官であり衆議院厚生労働委員会委員である、自民党の務台俊介議員への陳情に行って参りました。慢性疲労症候群という病名は聞いたことがあったそうで、集団感染が起きているのならウィルス感染でしょうとおっしゃり、神経系疾患として研究が進み、臨床検査で診断できるようになるようにと、快く紹介議員を引き受けて下さいました。また、自民党の筋痛性脳脊髄炎議連にも入会して下さることになりました。

衆議院農林水産委員会理事である、公明党の稲津久議員にもお会いしました。稲津議員は昨年も当法人の請願の紹介議員をお引き受け下さいました。ME/CFSはWHOで神経系疾患と分類されており、国際ME/CFS学会が発行した臨床医のための手引き、カナダの診断基準、MEのための国際的合意に基づく診断基準にも明記されていることを示す資料をお持ちし、快く紹介議員をお引き受け頂きました。

17.3.7テレビ東京に山村隆先生が出演

3月7日(火)夕方3:55からのテレビ東京のL4YOU(エルフォーユー)という番組で、「疲れが取れない…疲労回復徹底研究!慢性疲労症候群とは」と題した特集の後半で、ME/CFSが取り上げられ、この病気を神経系疾患と捉えて研究してくださっている、国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆先生が生出演されました。

国内で慢性疲労症候群の研究の第一人者である山村先生は、「慢性疲労症候群は脳の成分に対する免疫応答が異常に活性化して起こる自己免疫疾患ではないかという議論が、最近盛んになっています」と話します。慢性疲労症候群は自己免疫による神経系疾患で、疲れとは全く別のメカニズムで起こる病気だそうです。

「免疫は、ガン細胞を殺す良い免疫もありますが、一方で悪い免疫、自分を攻撃してしまうような免疫もあります」と山村先生。私達の体の中には病原体を倒そうとする免疫システムがあります。免疫には二種類あり、体にとって良いものと、時として悪い働きをしてしまう悪い免疫があります。例えば花粉症は、花粉に対して悪い免疫が過敏に反応し、炎症を起こすために起きる症状です。山村先生によると、慢性疲労症候群は、その悪い免疫が脳細胞に対して過敏に反応し、脳が炎症を起こして運動障害を起こしている可能性があるのだそうです。

なぜ慢性疲労症候群という名前がついてしまったのか。「その病名をつけられた教授と、昨年話しましたが、先生はこの名前を付けたことを後悔されていました。病気の本質をあまり言い当てていませんから」と山村先生。慢性疲労症候群は1988年にアメリカで命名され、当時の医学では原因不明、極度の疲労によるものと判断されました。こうしたことから怠け病と呼ばれ、差別を生んだ時期もありました。「今は筋痛性脳脊髄炎という病名が代わりに使われるようになっていますが、この方がまだ患者さんの実態を反映していると思います」と山村先生。

(スタジオから)疲労が名前に付いていますが、疲労とは全く違い、深刻な病状です。「この病気は、一般の検査をしても異常は出ないため、診断がつかずに発見も遅れるのが問題です。元々、アレルギーや免疫病になりやすい体質があって、その上に強い感染症が重なって発症することが多いです」と山村先生。

「治療法として、まず和温療法があります。低温サウナに入って芯から体を温めるもので、リンパ液の流れが良くなり、自律神経のバランスを整えます。一部の患者さんには効果があり、かなり有効です。ビタミン剤や酵素でいくらか症状が軽くなることもあるようですが、根本治療ではありません。根本的な治療を開発して、深刻な病気を克服し、完治させることが我々の目標です」と山村先生。

(映像)実際にこの病気と戦っているMさんは中等度で、坐りながらであれば台所仕事や洗濯を行うことができます。Mさんが発症したのは2年前で、臨床検査技師の仕事をフルタイムでこなしていましたが、経験のない体調の変化に、すぐに検査を受け、筋痛性脳脊髄炎と診断されました。

「お正月にインフルエンザにかかり、1ヶ月近くだるい状態が続きました。その内に3月に別の風邪にかかってしまい。自分の脳と意思に反して、足が半歩しか動かなくなり、一生懸命動きたいのに動けないので恐ろしかったです」とMさん。「最初はどうなることかと思って、本当に不安でした」とMさんのお母様。聞きなれない病名に最初は恐怖心があったものの、ネットを使い海外から資料を取り寄せて丹念に病気について勉強するにつれ、この病気についての理解を深めました。

Mさんは慢性疲労症候群という病名のせいで、中々理解されなかったそうです。「主人にこの名前を使うと、慢性疲労ということは、頑張ってリハビリなどをすれば治るのではないかと言われました」とMさん。今は理解を得られ、家族で病気と戦っています。発病当初から和温療法を続け、一年前から臨床検査技師の職場に復帰し、週2日4時間ずつ働いています。「この病気を慢性疲労ということではなく、筋痛性脳脊髄炎という言葉で皆さんに知って頂けるように啓発し、病気と戦っていきたいです」とMさん。

(スタジオ)「周囲の人にはよくわかるようです。とくかく動かない、理由もないのに会社に行けない、起き上がれない、突然眠りこけてしまうなど、色々な症状が出てきます」と山村先生。早期発見できれば、進行は抑えられるのでしょうか。「医学の根本は早期発見、早期治療なのですが、この病気は早期に診断しても、次に何をするかが今一つはっきりしていません。ただ、診断がつかずに関係のない治療を受ける場合もありますので、きちんとした診断を受ける方が良いと思います」と山村先生。

今後の治療の方向性として何があるでしょうか。「血液のがんを治す薬で、リツキシマブという薬がありますが、これをノルウェーの医師がある患者さんに使ったところ、劇的に良くなりました。それをもとに100名以上の患者さんにリツキシマブを使う研究が海外で進んでおり、それが日本にも入ってくる可能性があります」と山村先生。まず病気のことをきちんと知ることが大事だと思います。