アーカイブ

17.11.1ME/CFSの会ニュースNo.33発行

2017年3回目のME/CFSニュースNo.33を発行致しました。2014年に当会で製作を開始した、日本のME/CFS患者の実態を描くドキュメンタリー映画『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の初めての試写会を10月22日に開催致し、盛会のうちに終了致しました。早くそのご報告をしたいと思い、急いで会報を発行しました。今後、各地で上映会を計画する予定です。また、年明けにはDVDも完成させたいと思っています。ME/CFSの会ニュースNo.33を多くの方にご紹介いただければ幸いです。

・盛会だったドキュメンタリー映画の初試写会
・試写会のアンケートのご紹介
・ノルウェーでのリツキシマブの第三相試験終了
・世界神経学会議で山村隆先生発表
・高木厚生労働副大臣との面談
・東京保険医協会と東京都との交渉
・全日本民医連のHPで初試写会を紹介
・新しい難病対策課長へのご挨拶

ME/CFSの会ニュースNo.33はこちらからご覧いただけます

広告

17.10.22初試写会でのアンケートのご紹介

ドキュメンタリー映画『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の初試写会の時に頂いたアンケートを、いくつかご紹介致します。

◎医療従事者
感動しました。神経内科医ですが、診断の難しいME/CFSの患者さんに少しでも役に立ちたいという気持ちで、臨床・研究を行っています。今回のような会は、診療・研究を進めていく上で医療従事者として非常に勇気づけられますので、もっと活動を広めて頂きたいと思います。

◎医療従事者
研究、治療、救済、広報に向けた熱意と活動力に敬服致します。抑制的なナレーションが成功していたように思います。

この手に希望を タイトルバック写真◎医療関係者
ME/CFSの現状を深く理解できました。周りの人とも共有したいと思います。DVDができましたら購入したいです。

◎医療関係者
医師にも家族にも理解されない現状に衝撃を受けました。文献情報等よりも、はるかに患者さんの現状が理解できました。疾患名の及ぼす社会への影響を強く感じました。また、患者が医療従事者に疾患啓発を実施しなければならない現実を寂しく感じました。

◎医療関係者
患者様に寄り添い、一番伝えてほしいと思っていることを、どう伝えてゆくかを深くしっかりと考えて作られた映画だと感じました。わかってもらえないこと、共感してもらいづらい状況が、いかに患者様にとってつらいか、いかに傷つくか、そのつらさと大変さに心がえぐられる感じがしました。患者様の切実な願いに真剣に真正面から真心で取り組まれたドキュメンタリー映画だと思います。

◎患者
涙がとまらないほど感動致しました。希望を持って生きていけます。ありがとうございました。

◎患者
まだ社会における認知度が低いこのMEの患者の実態が、よく描かれています。MEが広く知られるように、この映画が拡散されることを願います。

◎患者の家族
映画から勇気をもらいました。客観的過ぎず、主観的過ぎず、rationalとemotionalのバランスが絶妙で、とても説得力があると感じました。DVDを患者の家族に見せて、希望をもってほしいと思いました。

この手に希望を タイトルバック写真2◎患者の家族
とても良かったです。他の患者さんの存在を知ることで、孤立感が消えました。CFSと診断されるのに6年かかり、詐病と疑われた日々を思い出し、涙がにじみました。映画によってこの病気が広く知られ、苦しむ人が少しでも減ることを願います。

◎患者の家族
患者・家族のつらい思いがすべて簡潔に描かれ、心が軽くなりました。治療に関して希望をなくさず、医学の進歩を信じて待つしかないのでしょう。

◎一般の方
患者の方々の苦しみと共に、患者の方が必要な公的支援を受けられないことで、二重の苦痛を受けていることを知り、何とかしたいと思いました。病気と闘い、硬直した行政と闘い、周囲の無理解と闘う困難を、映画を通して理解できました。難病の苦しみを描きつつ、社会の問題を提起し、そして未来への希望を提示した素晴らしい映画だと感じました。

◎一般の方
ここまで言葉に尽くせない辛い思いや苦労をされてきたと思いますが、そこから希望という二文字が生まれ、希望が現実になる日が一日も早く訪れるように願います。この映画ができたことが、多くの患者さんやご家族、お医者さん達の力になったことは素晴らしいことだと思います。次は、私のようにこの病気を知らない一般の人間がこの事実を知るために、この映画を活用できればと思います。是非、広げて下さい。広げます。

ドキュメンタリー映画製作は皆さまのご寄付に支えられています。2017年12月末日までに1万円以上募金して頂いた方のお名前を、ドキュメンタリー映画の最後のエンドロールに掲載させて頂きます。皆様のご協力をお願い致します。

【映像製作資金の募金の専用振込先】
◎ ゆうちょ銀行から振込む場合
ゆうちょ銀行
記号 10040 番号 92225421

◎ 他の金融機関から振込む場合
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番号 008 普通預金 9222542
特定非営利活動法人筋痛性脳脊髄炎の会

皆様のご協力に感謝しております。

17.10.22盛会だった映画の初試写

2014年より当会で製作を開始した、日本のME/CFSの重症患者の実態を描くドキュメンタリー映画『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の初試写会を、10月22日に品川のTKP品川カンファレンスセンターにおいて開催致しました。当日は台風が近づき雨が降っていたにも関わらず、大勢の方にお越し頂き、大成功の内に終了することができました。雨の中を参加して下さった皆様、また映画製作のために募金をして下さった皆様に、心から感謝致します。

当日は医療関係者の方9名、製薬会社の方2名を含む65名を超す方にお越し頂き、中には高知県、大阪府、群馬県から駆けつけて下さった方もいました。衆議院選挙の当日にも関わらず、医薬経済社、しんぶん赤旗、「ノーマライゼーション」編集部の方に取材して頂きました。天候等の理由により、お申し込み頂いていて来られなくなった方が15名近くおられたのが残念でした。

当NPO法人理事の申偉秀・東京保険医協会理事の司会で、まず篠原理事長が、ドキュメンタリーを製作した有原監督への感謝の言葉を述べ、病気の正しい認知を広め、研究を促進するために映画を製作したと話し、ME/CFSが指定難病になるよう活動を続けていくつもりであると挨拶しました。続いて有原監督より、この病気のアメリカのドキュメンタリー映画に日本語字幕を付けた頃は、まさか日本の患者のドキュメンタリー映画を作ることになるとは思っていなかったこと、病気のことを深く理解していなければ製作できないと強く感じたと話し、取材に応じて頂いたにも関わらず映画の中で取り上げられなかった方々にお詫びしたいと挨拶し、ドキュメンタリー映画上映に入りました。

『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の中では、神経系疾患であるこの病気の病名や症状、重症患者の実態、病気への誤解が広がっている中での患者会発足と活動、身体障害者手帳取得の困難さ、患者の置かれた現状、厚労省の実態調査、国内外でどこまで研究が進んでいるのか、治療法研究にかける期待などを描きました。

「製作してくださって感謝」「患者の思いや悩みを端的に表してくれた」「医学の進歩が感じられ希望が持てる」「よくここまでまとめた」「アメリカでここまで研究が進んでいることがわかり心強い」「ストレスが原因でないとわかって良かった」「この映画を通して困難を乗り越える決断と勇気を学んだ」「主観的過ぎず、客観的過ぎず、ちょうど良いバランスで描かれていて素晴らしい」「会場には来られなかった重症患者の家族に早く見せたい」「映画を見てやる気が出た」などの感想を会場の皆様から頂きました。

休憩をはさんで、当法人の初代副理事長であり 星槎大学副学長の細田満和子先生より、「生きるための闘い~筋痛性脳脊髄炎の会軌跡」と題してお話し頂きました。2010年の篠原理事長との出会い、患者会がどのような活動をしてきたか(映画の翻訳・字幕付け、上映会、一般市民対象の交流、最新の診断基準の翻訳、医療専門職対象への啓蒙、海外の専門医を招請、福祉サービスを求めるアドボカシ―活動、患者同士の触れ合いの場の提供、医療・福祉系学生への講義、患者の実態調査、医学研究への協力)をお話し頂き、研究者、社会科学系研究者、行政、マスメディアに対して患者会がしてきたことをまとめて頂きました。筋痛性脳脊髄炎の会の軌跡というより、奇跡の歩みだったと振り返って頂きました。

国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆先生より、「ME/CFSの研究の動向」と題してお話し頂きました。先生は多発性硬化症の専門家ですが、25年前は全く治らない病気だったのが、今では5種類ほどの薬があり、ほとんどの方は歩いて仕事ができるようになっており、1つ薬ができると10年間でがらっと状況が変わること、神経内科の病気のほとんどは一般の検査で異常がでず、ME/CFSの場合にはいかに脳内炎症をコントロールするか等の脳の研究が大事であること、アメリカの研究ばかりに頼るのではなく、日本の免疫の研究は世界的レベルであり、スタンフォード大学の技術は全て日本にもあること、これからは早期診断が大事であり、既にある薬がこの病気にも使える可能性があることなど、日本での研究の大きな可能性についてお話し下さいました。

終了後に、記者会見を行いました。このドキュメンタリー映画をどのように活用していくか、ノルウェーでリツキシマブが承認されたら日本でどのような対応になるのか、この病気が指定難病になる可能性、慢性疲労症候群から病名変更の動きはないのか、研究予算を付けてもらうには等の質問が出されました。

当日のアンケートの一部はこちらからご覧いただけます

 

17.10.15「すべての人の社会」に初試写会の案内

JD(日本障害者協議会)の機関誌「すべての人の社会」448号のインフォメーション欄に、「初試写会 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)を描くドキュメンタリー」と題して、ドキュメンタリー映画「この手に希望を~ME/CFSの真実~」(監督:有原誠治)の初試写会の案内を掲載して頂きました。

日本の患者会が製作した初のドキュメンタリー映画「この手に希望を~ME/CFSの真実~」:日本では慢性疲労症候群として知られていますが、60年前から筋痛性脳脊髄炎と呼ばれ、世界的に神経免疫疾患と認められています。厚生労働省の実態調査で約3割が寝たきりに近い重症患者であることが明らかになりましたが、重症患者はほとんどが家から出ることもできないため、実態は闇に葬られてきました。日本では診察する医師さえまれですが、いま世界中の研究者が根治薬の開発にしのぎを削っています。

日時:10月22日(日) 13:30〜16:30
会場:TKPカンファレンスセンター・バンケットホール6G

筋痛性脳脊髄炎の会理事長の挨拶、山村隆/国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長、細田満和子/星槎大学副学長の話と交流

17.10.13新しい難病対策課長へのご挨拶

10月13日に、この病気の資料を持参して、厚労省健康局難病対策課に新しく着任された、川野宇宏課長と田中彰子課長補佐にご挨拶に行って参りました。遠藤補佐と東京医科歯科大学の研究医の方も同席されました。

この病気の病名や中核症状、厚労省の実態調査の結果、米国国立衛生研究所における研究、ノルウェーでのリツキシマブの治験の動きなど、世界的にはME/CFSは神経免疫系疾患と認識され研究が進んでおり、日本においても国立精神・神経医療研究センターの山村先生が本格的な研究を開始してくださっていること、世界神経学会議での山村先生のポスター発表和温療法TMS治療などの治療法の共同研究のこと、ドキュメンタリー映画の初試写会のこともご説明させて頂きました。

国内外の研究の動向について新しい情報があれば、すぐに知らせて頂ければ、関係部署とも連絡を取り合っていきたいとのことで、研究の進捗状況に強い関心を示して頂きました。今後も厚労省と連携して研究を進めていくことができるよう、良い関係を構築していきたいと思います。

17.9.20世界神経学会議で山村隆先生発表

2017年9月16日~23日に京都国際会館において、第23回世界神経学会議が開催されました。9月20日には、国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆先生が、「ME/CFSにおけるT細胞とB細胞の調節障害」と題するポスター発表を行って下さいました。

ME/CFSにおいては免疫系の様々な異常が報告されており、最近の研究によって、リツキシマブを用いたB細胞枯渇療法を受けた3分の2のME/CFS患者に臨床的改善が認められましたが、ME/CFSの病因にB細胞がどのように関連しているのかは未だに明らかにされていません。

カナダの診断基準国際的合意に基づく診断基準の両方を満たした、41人の日本人のME/CFS患者と、19人の健常者を対象として研究が行われ、ME/CFSの末梢血中のT細胞とB細胞が調節障害に陥っており、ME/CFSに対するB細胞標的療法の効果を説明するものであると結論付けられました。

17.9.27ノルウェーのリツキシマブの第三相試験終了

ノルウェーのベルゲン大学ホークランド大学病院のHPが9月27日に更新され、ME/CFSに対するリツキシマブの第三相試験が予定通りに9月に終了し、2018年前半には研究結果を医学雑誌に発表するつもりであると発表されましたので、翻訳してご紹介致します。

この第三相試験は、ノルウェーにおける5つの研究センターにおいて実施された多施設研究で、今までの2つの小規模治験の結果を立証、又は反証することを目的としています。152人の参加者の内、半分がリツキシマブの治療を受け、もう半分の参加者はプラセボ(生理食塩水)の治療を受けました。治療は無作為に割り当てられ、患者がどちらの治療群に割り当てられているかは、患者にも医師にも知らされずに行われました。

予定通り2017年9月に、すべての患者の治療とフォローアップが終了し、この10月にプラセボ群とリツキシマブ群が科学者達に開示され、すべての参加者は自分達がどちらの治療群に割り当てられていたかを知らせる手紙を受け取ります。その後、結果の解析が開始され、2018年前半には研究結果を医学雑誌に発表するつもりであるとされ、その発表を世界中の患者がかたずを飲んで待っています。

ホークランド大学病院のHPはこちらからご覧いただけます
日本語訳はこちらからご覧いただけます