21.7.2Care Netに厚労省の後遺症調査報告

7月2日付のCare Netに、「COVID-19後遺障害に関する実態調査/厚生労働省」と題する記事が掲載されました。

6月16日の第39回「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」において、「COVID-19 後遺障害に関する実態調査(中間集計報告)等」が報告されました。「中等症以上を対象としたCOVID-19の後遺障害」と「COVID-19の長期合併症の実態把握と病態理解解明」の中間報告と、「COVID-19による嗅覚、味覚障害の機序と疫学、予後の解明」の最終報告から構成されています。

「COVID-19後遺障害に関する実態調査」は、「中等症以上のCOVID-19の、とくに呼吸器関連における他覚・自覚症状の遷延(いわゆる後遺症)の実態とその予測因子を把握すること」を目的に、入院した967例を調査(中間報告の対象は512例)。退院3ヵ月後の肺CT画像所見では54%に何らかの所見があり、3ヵ月後に「筋力低下」「息苦しさ」「倦怠感」が顕著にみられ、「筋力低下」「息苦しさ」は重症度に依存するといいます。

「COVID-19長期合併症の実態把握と病態生理解明」は、PCR検査か抗原検査陽性で入院した522例を調査。疲労感・倦怠感、息苦しさ、筋力低下、睡眠障害、思考力・集中力低下、脱毛を退院時までに認めた患者の3割以上が、診断6ヵ月後でも認めました。前記の遷延する症状が1つでもあると、健康に関連したQOLは低下し、不安や抑うつなどの傾向は強まり、睡眠障害の傾向が強まる一方、診断6ヵ月後には約8割の対象者は罹患前の健康状態に戻ったと回答しています。

「嗅覚、味覚障害の機序と疫学、予後の解明」は、病院入院中、ホテル療養中の無症状・軽症・中等症のCOVID-19患者(20~59歳)の参加希望者を調査。アンケート回答者の251例(内119例に嗅覚・味覚検査を実施)が対象。入院・療養中に「嗅覚・味覚障害あり」が37%、「嗅覚障害のみ」が20%、「味覚障害のみ」が4%、「嗅覚・味覚障害なし」が39%でした。1ヵ月後までの改善率は嗅覚障害が60%、味覚障害が84%であり、海外の報告とほぼ一致し、食事が楽しめなくなったことなどに嗅覚・味覚障害と強い相関を認めました。