21.3.10日刊ゲンダイにコロナ後のME/CFS

3月10日付の日刊ゲンダイに、「コロナ後遺症『筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群』を疑う症状」と題する記事が掲載され、山村隆先生のコメントが掲載されました。

新型コロナウイルスの後遺症として注目を集めているのがME/CFSです。ME/CFS治療・研究の第一人者である国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆医師に話を聞きました。

「ME/CFSは原因がはっきりと分かっていませんが、3~4割はウイルス感染後の発症です。また、患者の脳を特殊なソフトを使って調べると、右上縦束という部分に異常が見られることが、我々の研究で明らかになっています。」

山村医師らはME/CFSの原因を、感染症から回復しても体内に残っているウイルスに対して、免疫機能が過剰に反応し、脳に炎症が起こっているのではないかと考えています。

診断のポイントは、「激しい疲労」「労作後の消耗」「睡眠障害」「思考力・集中力・記憶力低下」「起立性不耐症」の5つの脳の異常による症状です。激しい疲労とは、歯ブラシを持つのもつらい、食事やシャンプーができない状態。労作後の消耗は、少し体調が良くなったからと仕事や勉強をした後で、数時間後から翌日には寝たきりになるほど消耗するもの。

睡眠障害も、何日間も眠れない、眠れても1~2時間ほど。思考力・集中力・記憶力低下は、本も読めない、電話番号を思い出せない、自分の名前の難しい漢字を書けないほど。起立性不耐症は、立ったままだと心臓がドキドキして目まいがし、作業困難になること。「関節痛や筋肉痛、微熱が続くなどの体温調節障害、下痢や便秘の消化器症状、光や音、匂いへの過敏性などの周辺症状もあります。」

患者は女性が多く、患者の年齢層は幅広く、中高生もいます。現段階では確立された治療法はなく、症状を改善するものでは、漢方薬、和温療法、上咽頭擦過療法などがあります。対症療法になるため、睡眠薬、胃腸薬、ステロイド、免疫抑制剤などを使用することもあります。

コロナ感染後、ME/CFSを疑う症状が出てきたら、「ネットで最新情報を徹底的に探し、ME/CFSに関心を持って診療している医師を、早い段階で受診して下さい。」古い教科書に掲載されているME/CFSの治療法を活用するのは危険です。