20.8.20日刊ゲンダイにCOVID-19後のME

2020年8月20日付の日刊ゲンダイに、「筋痛性脳脊髄炎に注意~SARSでは1年後に17%が職場復帰できず」と題する記事が掲載されました。

7月上旬、米国国立アレルギー感染病研究所の所長は、「長く続く疲労症候群が新型コロナウイルス感染症に伴う場合があり、その症状が筋痛性脳脊髄炎(ME)患者の症状に似ている」と報告。レスター大学の研究者は、「過去のSARSとEBウイルス(伝染性単核球症)の集団発生の際には、MEと診断された患者数がそれぞれ8~10%上昇したというエビデンスがあり、重篤なウイルス感染とMEが関連していることは明らかです」と報告しています。 また、シカゴのデポール大学教授は、「過去の流行から学ぶウイルス感染後疲労とCOVID-19」と題する論文を発表。感染後に発症するME/CFSは、ブルセラ症、EBウイルス、ライム病、Q熱、ウイルス性髄膜炎、デング熱などのパンデミックの後で増加するリスクがすでに報告されています。

2003年、カナダのSARSの流行の際に273人が感染し、集中治療を受けた107名の患者の後遺症に関する調査が実施され、様々な症状はMEに非常に類似していました。感染1年後にも、17%の患者は持続的に症状が重く、仕事に戻ることができず、87%の患者には何らかの症状が残っていました。

「重症の患者さんでは、退院後も肺や心臓の機能が十分回復せず、元の社会生活に戻れない可能性があります。また、軽症であっても、脳炎や筋炎などの後遺症で、頭痛や筋痛などの違和感が残り、完全に正常化するにはかなりの時間を要します。この原因として、感染して発症後、ウイルスが2週間くらいでは消失せず、2カ月以上にわたり体の中に増殖できる状態で残っている可能性が示唆されています」

「若い人は感染しても症状が無いか軽症で、すぐに体力も快復するといわれていますが、少なからぬ若者が長期間後遺症に悩まされていることも認識しておく必要があります」