20.11.12モントリオール大学の論文

モントリオール大学の分子生物学と生化学&分子医学部教授のアラン・モロー先生の研究チームは、「MEにおける循環マイクロRNAのプロフィール、そして症状の重症度及び疾患の病態生理学との関連」と題する論文を、Scientific Reportsに11月12日に発表しました。この研究センターは、OMF(オープン・メディスン・ファウンデーション)の研究センターの一つです。

要約
ほんのわずかな身体的活動や脳を使った活動などで無理をした後に、患者の様々な症状が悪化することと定義される労作後の消耗(体調不良)が、ME/CFSの中核症状である。複数の病態定義が存在するが、現在ME/CFSを診断するための確立したバイオマーカーや臨床検査はない。我々の研究は、労作後の消耗(体調不良)を惹起するよう工夫をされたストレス負荷の前後で、重症のME/CFS患者の循環マイクロRNAの発現を調べることを目指した。我々の発見によって、労作後の消耗(体調不良)への生理学的応答に関連した11のマイクロRNAの特異的発現が明らかになった。今回の研究は、労作後の消耗(体調不良)の誘発に対応するME/CFSに関連する特異的なマイクロRNAの発現サインを明らかにし、特定の症状の重症度と関連するマイクロRNAの発現パターンを説明する。挑発的な負荷を通してME/CFSに独特なマイクロRNAの発現サインを同定することが、ME/CFSの病態生理学の解明に不可欠であり、正確な診断、予防策、効果的治療法の選択につながる。

考察
我々は、労作後の消耗(体調不良)のストレス負荷前後におけるマイクロRNAの発現の変化を使って、ランダムフォレスト(人口知能の機械学習におけるアルゴリズム)モデルを確立した。この独特の実験的な設計によって、ME/CFS患者と健常対照群を高い正確さ(90%)で同定することが可能になり、最終的にこれがME/CFSに罹患した患者を予測できるようになる可能性がある。

※英語の原文はこちらからご覧頂けます