20.10.24 Washington PostにCOVID-19とME

10月24日付のThe Washington Postに、「『長引いているCOVID-19』について、患者、医師、研究者のための重要なアドバイス」と題する記事が掲載されました。ドキュメンタリー映画「Unrest」を制作したジェニファー・ブレアを含む3人のME患者によって書かれた記事です。

2月に米国が新型コロナウイルスの最初の襲来に備えようとしていた時、私達や他の慢性疾患患者は、もっと多くの人々が間もなく確実に私達の仲間に加わるだろうという、異なる恐れに備えていました。COVID-19に罹った後に、息切れ、疲労、悪寒、痛み、発熱、認知機能障害、血圧や心拍数の調節困難などの持続的で破壊的な症状を何か月も闘う「COVID-19が長引いている人々」のニュースを聞いて、悲しく思いましたが驚きはしませんでした。

新たな患者さん(医師や研究者達)がどうしていったらよいか、実用的なアドバイスを提供したいと思います。私達は多種多様のウイルスや他の病原体によって病気になった後、ME/CFSを発症する患者達を見てきました。エボラ熱患者の90%、ロスリバーウイルス・Q熱・EBウイルス患者の11%、SARS患者の40%です。ですから、COVID-19も同様ではないでしょうか。

ウイルス感染後の症状のある患者さんが、全ての症状を呈するMEを常に発症する訳ではありませんが、発症した方は回復して日常生活を取り戻すことはなく、痛み、消耗、知覚過敏、認知機能低下、特に早歩きや歯磨きなどの軽い労作後に血圧が低下するなどの症状に妨げられる生活が持続します。 

多くのCOVID-19が長引いている患者さんが報告している様々な症状、特に無理をする度に体調が悪化する様子は、私達は不気味なほどよく知っています。私達だけではなく、国立アレルギー・感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ博士などの科学者達も、この類似性について気付きました。

持続的症状がMEによるものか臓器の損傷や他のものによるかに関わらず、ナビゲーション能力を磨く必要があります。私達や他の多くの患者の経験を基に、いくつか秘訣をお知らせします。

何よりも自分の体を信じ、体が休めと言っている時には休んで下さい。どのように感じようが徐々に活動量を増やすようにというアドバイスは無視して下さい。効果が示されたとする影響力のある研究を基に、何年もME患者はそのアドバイスを押し付けられていましが、試した多くの私達は症状が悪化し、その結果、悪化したままになりました。それにも関わらず、COVID-19が長引いている人々に、それをアドバイスしている医師もいます。

ペースの調整を習わなければならなくなるでしょう。些細なことに聞こえるかもしれませんが、ペースの調整は真のスキルです。心臓モニターを常に身につけ、心拍数が上がり始めたらすぐに、どんな活動をしていようがストップすることから始めてみて下さい。認知機能の労作も同様です。

症状は気のせいだと、何十年もME患者は言われてきましたが、そのような示唆は拒否して下さい。病気であるという非常に大きなストレスの処理は、精神療法が役立つ可能性がありますが、直接的に体を癒すことはないでしょう。慢性疾患の経験があり、あなたを信じてサポートし、病気の現実を疑う人から守ってくれるセラピストを探して下さい。

医師が全ての答えを持っていると期待せず、多くのリソースの一つだとみなして下さい。長引くCOVID-19は新しい病気ですから、医師達は答えを持っていません。自分で自分の道を見つけなければなりませんが、ボディーポリティックのようなウェブサイトで見つける仲間の患者達は、最も豊かな助けの一つになるでしょう。

長引くCOVID-19についての疑問に対して科学はほとんど答えを持っていませんが、科学的な照会をツールとして捨てないで下さい。MEAction やSolve M.E.のようなMEの患者団体が歩んできたように、さらに優れた調査や研究予算の増額を要求して下さい。治療を進めるために、自分の経験を科学的かつ論理的に考え、病気に関連した科学的研究について読んで下さい。

長引く症状のために具合が悪くて働けなければ、経済的に切り抜ける方法を探って下さい。すぐに回復するだろうと望み期待するかもしれませんが、ゼロになるまで症状の改善に望みをかけて、貯金を使い果たさないで下さい。ME患者は平均的に、心不全、多発性硬化症、糖尿病、癌、関節リウマチ、肺疾患患者などよりも、障害がずっと重いことが研究によって示されています。    

あなたが長引くCOVID-19患者を治療している医師であれば、答えを持っていなくても落ち着いて下さい。何よりも、様々な検査に異常はないし患者が元気そうだからと言って、患者の症状はそんなに深刻なはずはないと結論付けないで下さい。助ける一番良い方法が分からなくても、患者のことを信じて共にいると伝え安心させて下さい。

2013年の調査で、医学部のカリキュラムにME/CFSが含まれていたのは3分の1以下であることが示されていますので、自分で勉強する必要があるでしょう。証明された治療法はありませんので、リスクの低い立証されていない治療に偏見を持たず、こうした取り組みについて患者が科学的に考えるのを助けて下さい。

あなたが研究者でしたら、長引くCOVID-19についてどうか研究して下さい。昨年NIHはMEの研究に、1500万ドルしか使いませんでした(同程度の有病率で同じくらい衰弱させる病気である多発性硬化症に1憶900万ドル使ったのに較べ)。

長引くCOVID-19は新しいウイルスが原因ですが、パターンは昔から同じです。あなたは一人ではなく、COVID-19のことを聞く前から、私達はあなたのために闘ってきたのです。

※英語の原文はこちらからご覧頂けます