19.5.23ペースの調整のための7つのヒント

2019年5月23日付のProHealth(ME/CFSと線維筋痛症のためのニュースレター)に、「より良くペースの調整をするための7つのヒント」と題する記事が掲載されていました。著者のジュリー・ホリデーさんが自分の経験に基づいて書かれています。

エネルギーに制限のある慢性疾患であるME/CFSのような病気では、できるだけ良く体調を保つための鍵は、容易に入手できるエネルギー(「エネルギーの許容量」とも呼ばれる)を決して越えないようにすることです。限界を超えてしまうと、細胞はエネルギーを産出するために違う方法を使わなければならず、この緊急のエネルギーの産出は、ME/CFSの中核症状の一つである労作後の消耗(体調不良)としても知られる、症状の大幅な悪化につながります。

「ペースの調整(ペーシング)」とは何でしょうか。簡単に言えば、エネルギーがなくなってしまわないように、どうエネルギーを使うかに気をつける方法です。簡単そうに聞こえますが、ME/CFS発症前には必要でなかった多くの新しい技能を学ぶことを含みます。ペースの調整によってより良く生活できると分かっていますし、自分の健康状態を制御できるという、非常に大事な感覚が得られます。

ME/CFSのための「ペースの調整」の7つのヒント

1、自分のベースライン(基準値)を知る
自分のエネルギーの許容量を越えずに、平均的な日に何ができるのかを良く理解することが、より良く「ペースの調整」をする出発点です。2週間くらい自分の活動と健康状態を記録し、異なるレベルの活動後に健康がどう変化したか、どのレベルの活動であれば健康を安定した状態で保てるのかを探ることが、私には有効でした。それからエネルギーの支出を安全に保つために、自分のベースライン(基準値)を中心に所定の活動を作成しました。いつも以上に何かをする時には、所定の活動のエネルギーのどこかから取ってこなければならないこと分かります。また、いつもより体調が悪い日には、やることを削減する必要があることも分かります。

2、全てを短く区切る
必ずどの細胞も緊急のエネルギー産出に陥らないようにすることが、「ペースの調整」のもう一つの重要な指針です。どんな活動にしろ、すべてを非常に短く区切っておけば、自分の使っている細胞に、ミトコンドリアがATP(アデノシン三リン酸)の再生利用する良い機会を与えます。

3、意識して力むことなくリラックスしてすべてに取り組む
マインドフルネス(今に意識を集中させ、あるがままを受け入れる)を練習することが、上手に「ペースの調整」を行うことができるようになる明白な鍵です。さらにマインドフルになることで、体が疲れていることに気づき、適切な行動を取ることを可能にしました。上手に「ペースの調整」をする妨げとなる、つい自動的にやってしまう昔の癖を克服する上で、役に立ちました。また、力むことなくリラックスした態度ですべてに取り組めば、何をするにしてもより少ないエネルギーで済むことに気が付きました。

4、休憩は譲れないことを確かめる
可能な限り機能するためには、一日の内の特定の時に一定の休憩が必要であることを知っていますから、こうした休憩は譲らないようにしています。具合が悪くならないためには、休憩を取ることが必要だと分かっています。もしいつもとは違うことが起き、自分の所定の時間に休憩出来ない時には、早めに休憩するか、その日のどこかに休憩時間を入れられるよう最善を尽くします。もし休憩できなければ、前日と次の日に休憩時間を加え、数日間は必ず必要な休憩を失うことがないようにします。

5、刺激から小休止を取ってリラックスする
私にとって「ペースの調整」は、エネルギーを効率的に使うことです。もし神経系への刺激レベルを高くしてしまうと、もっと急いでやって体に緊張をため、エネルギーを効率的に使えない傾向があります。刺激レベルを下げたままにするには、刺激から定期的に小休止(刺激の少ない環境で数分間。静かな時間を持つ)を取ることが必要です。

6、急いで行動しないことを学ぶ
病気になる前には、能率的であるために早く急いで行動することが習慣のようになっていましたが、慢性疾患を抱えていれば、体に有害な緊張を生む原因となり、神経系の刺激レベルが高いままになってしまいます。急いで行動しないことを学ぶためには、すべてをスローモーションで行うことを目指しているくらいにまでゆっくりやることを、意識的に選ぶことを意味します。ゆっくりやると、疲れてきていることに早めに気づき、早めに中止することを選べます。

7、終了させたいという衝動を捨て去る
エネルギーが限られているのに、つい自動的によくやってしまう有害な行動の一つは、始めた仕事を終わらせようとする衝動です。必要な時に中止することができるよう、物事を終了させようとするこの衝動を捨て去ることが、上手に「ペースの調整」をするための絶対的な鍵です。第一に、何かを終了させるために無理をしていることに気づく必要があります。次に、中止することを選択できるよう、無理をすることはもう役に立たないことを思い出します。最後に、必要な時に中止することで体調を維持し、長い目で見れば同じくらい生産的であるというエビデンスに注意を払う必要があります。

※英語の原文はこちらからご覧頂けます