20.8.31大フォーラムの記録集に原稿掲載

昨年10月30日に日比谷野外音楽堂において、「骨格提言の完全実現を求める10.30大フォーラム」が開催され、ME/CFSの障害年金の問題について、1型糖尿病の障害年金裁判で闘っている当事者の方と一緒に訴えました。この度「2019年10・30大フォーラム記録集」が出来上がり、篠原理事長の訴えも掲載されました。

筋痛性脳脊髄炎は、脳と中枢神経に深刻な影響を及ぼす神経難病です。2014年に厚生労働省による実態調査が実施され、寝たきりに近い重症患者が約3割もいるという深刻な実態が明らかになりましたが、未だに指定難病にも障害者総合支援法の対象疾患にもなっていません。また、ほとんどの患者は通常の日常生活が送れず、仕事も失い、経済的に非常に困窮しているのが現状です。

患者さんが申請しても、最近は確定診断を受けた日を「初診日」とする判定が増えています。障害年金では、「障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日」が初診日とされ、「初診日」の時点でどの年金に加入していたかによって、支給額が決まります。つまり、もし初めて診療を受けた日に働いていれば、障害基礎年金と合わせて、障害厚生年金も受給できますので、いつが「初診日」とされるかによって、年金の支給額が大きく変わってくるのです。

この病気を診療して下さる医師は非常に少ないために、診断に何年もかかる方が珍しくなく、確定診断がおりた時点で、すでに退職している患者さんも非常に多いため、確定診断日を「初診日」とされれば、障害厚生年金を受給できなくなり、患者さんの受け取る年金の額は大幅に少なくなる可能性があります。

現在、日本年金機構から確定診断日を「初診日」と判定されたために、障害厚生年金を受け取れなかったのは不当だとして、不支給処分の取り消しを国に求める訴訟を東京地方裁判所に起こしている患者さんがいます。患者さんは働いて厚生年金に加入していた時に初めて医師を受診し、この病気の専門医によって初めて病院を受診した日が記載された診断書を提出したにも関わらずです。

この患者さんの他にも、体の不調のために病院を何軒も回っても診断がおりず、診て頂ける病院がないために病院にかかっていなかった時期があるという理由で、継続して症状が続いていたと認められず、確定診断日を「初診日」とされたり、この病気の確定診断を受ける前に他の病気と診断されたために、基礎年金の支給すら受けられない方もいます。

これは、筋痛性脳脊髄炎だけの問題ではなく、確定診断までに時間がかかる線維筋痛症などの難病患者に共通した問題です。日本年金機構によって正しい審査が行われ、患者の当然の権利が保障されるよう求めて参りますので、多くの皆さまに関心を持って頂けるようお願い致します。