20.7.13医療NEWSに抗体検査の正確性

7月13日付の医療NEWSに、「新型コロナ抗体検査、感度66.0~97.8%、特異度96.6~99,7%と検査で差」と題する記事が掲載されました。抗体検査の正確性を裏付ける質の高いエビデンスは、ほとんどないことが取り上げられました。

様々な国で新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査が進められていますが、その正確性を裏付ける質の高いエビデンスはほとんどなく、特に検査室外で実施するタイプの検査についてはエビデンスが弱いとする研究結果が、カナダのマギル大学ヘルスセンターのマヤラ・バストス氏らにより「BMJ(英国医師会発行の医学雑誌)」7月1日付けオンライン版に報告されました。

新型コロナウイルス抗体スクリーニングの診断精度を調べるために、様々な種類の新型コロナウイルス抗体検査の感度と特異度を評価した研究論文を検索し、基準を満たした40件の研究結果についてメタ解析を実施しました。なお、感度とは疾患が陽性であることを正しく判定する確率(真陽性率)、特異度とは疾患が陰性であることを正しく判定する確率(真陰性率)を指します。

バストス氏らは、「新型コロナウイルスの血清学的検査、特に、POCT(患者の傍らで迅速診断キット等を用いて行う検査)として市場に出回っている検査に対するエビデンスの弱さを示した研究結果だといえる」と説明。その上で、「POCTは、新型コロナウイルス感染歴の有無を判定する上で正確性が極めて低いため、今後、この目的でPOCTを使用すべきではない」とする見解を示しています。

米ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターの感染症専門医アメッシュ・アダルヤ氏は、「抗体検査への関心は高いが、多くの検査キットは信頼性を裏付ける適切な検査特性を有していないことを認識しておくことが重要だ」と指摘。また、「この研究により、抗体検査の結果の解釈、感度や特異度の許容範囲、検査結果を踏まえた対応などを標準化する必要性が明確に示された」としています。

BMJの英語の論文はこちらからご覧頂けます