20.9.3女性セブンにCOVID-19とMEの記事

9月3日付けの女性セブンに、「日本人だけが知らない新型コロナ 消えない後遺症~世界でいま最も恐れられていること」と題する記事が掲載されました。

「『入院を必要としない軽症者でも、後遺症に悩まされる』―-これは世界の研究者の共通認識だという。新型コロナウイルスから回復した元患者の証言と、世界各国の研究を目にすれば、本当に怖いのは回復してから待ち受ける『後遺症』だということがわかるはずだ。」

「『感染』と『回復』は、新型コロナウイルスのごく一部の過程にすぎず、このウイルスに感染すると、もっと長期的な影響が体に起きると考えられています」と指摘するのは、カナダのオタワ大学医学部教授でウイルスの専門医のマーク・ラングロワ先生です。ラングロワ先生は、「回復後」こそが注意が必要だと言います。「政府の資金提供を受けて、5000人の感染者の唾液と血液を用いて、10ヶ月間の経過観察を行っています。新型コロナの長期的な後遺症の原因を探るため、世界中の専門家がそうした研究を行っていますが、全ての後遺症に対応する治療法を確立するには、まだ時間がかかると思われます。」

イギリスのニュース専門局Sky Newsは7月に、「軽度感染者のその後の長期的な影響は、当初の予想よりもはるかに悪化する可能性がある」と報じました。

国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授は、「新型コロナは男女や年齢に関係なく、後遺症があると考えられます。海外では『ディレイド・パンデミック(遅延性の世界的流行)』との表現もあり、入院中の症状よりも、回復後の後遺症の方が大きな問題になりつつあります。」

退院患者143人を追跡調査したイタリア・ジェメッリ大学病院などの研究では、回復から平均2ヶ月の段階で、87.4%の患者に後遺症がありました。最も多い症状は疲労(53.1%)で、呼吸困難(43.4%)、関節痛(27.3%)が続き、3つ以上の後遺症が残った回復者が過半数を超えました。

アメリカの新型コロナ対策チームを牽引する、米国国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は7月、医学情報サイトで「『筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)』と非常に似ているウイルス後遺症を持つ人が驚くほど多い」と指摘しました。

3月末に新型コロナに感染した米CNNの人気キャスターのクリス・クオモさんは、7月中旬の番組で体調が完全に回復していないことを明かし、「ME/CFS」と同様の症状に悩まされ、「脳の霧が消えない」と訴えています。世界各国の多くの研究で、退院後に頭がもやもやする「ブレイン・フォグ(脳内の霧)」の存在が指摘されています。

ヒラハタクリニック院長は、「3月頃から明らかに普通とは思えないほど微熱が長時間続く患者が急増したため、初期から新型コロナの後遺症も疑っていました。実際に海外の症例とも一致しており、後遺症である確率は高いと考えています。」

後遺症が発生する原因についてラングロワ先生は、「体内の免疫反応でウイルスを分解する際、ウイルスの一部が生きたまま細胞内に残される可能性があり、そのウイルスの一部が活発化することで後遺症が出るのかもしれません。2つめは、ウイルスの一部が休眠状態を続けている可能性があり、回復と診断された後に休眠していたウイルスが突如目覚めて、再活動することで症状が長く続くと考えられます。3つめは、ウイルスを攻撃するために加熱状態になった免疫反応が、正常な細胞まで攻撃して、長期的な症状が発生している可能性があります。」

注意すべきは、国内の医療現場で新型コロナの後遺症が見逃されがちなことです。「これまでにない症例だから診断が付けられず、その場しのぎで『自律神経失調症』などと診断されるケースも多い。しかし後遺症によっては、対応が遅れると徐々に体力を奪われ、症状が悪化する恐れがあります。」(平畑さん)

「感染して無症状の患者でも、後遺症が出る可能性があり、実際に私が診た患者の中にも、原因不明の微熱が数ヶ月続き、無症状の後遺症が疑われるケースがありました。発熱から3週間たつと、PCR検査で検出できず、感染後に抗体が消えて、抗体検査をしてもコロナかどうかを確認できないケースもある。『後遺症もあるから、何らかの症状が出たら受診して下さい』と国がアナウンスすれば、患者と医師の意識が変わって、後遺症の見逃しが減るはずです。」(平畑さん)