20.8.26JAMAにCOVID-19のアフターケア

8月26日付の米国医師会誌JAMAの健康フォーラムに、「COVID-19の回復者のアフターケア:挑戦と行動喚起」と題する記事が掲載されました。

COVID-19のパンデミックのピークには、医療チームの注目は、命を救うことと医療サービスが破綻しないよう守ることに焦点が絞られていました。回復者の多くは、堅固なフォローアップのプロセスを経ることなく退院しました。COVID-19後の合併症の有病率は十分に分かっておらず、数ヶ月か数年後にならなければ明らかにならないかもしれません。以前のコロナウイルス(SARSとMERS)の集団発生のデータによれば、20~40%の患者に長期的な合併症があったことが示されています。退院して2ヶ月後にローマのフォローアップ・クリニックで評価を受けた143人のCOVID-19患者の最近の報告によれば、多くの患者が持続的疲労(53.1%)、呼吸困難(43.4%)、関節痛(27.3%)、胸痛(21.7%)を報告しています。

これらの経験から、呼吸器系・循環器系・神経系・代謝系・心理社会的合併症が、重要なCOVID-19の長期的後遺症であり得ます。それゆえ、このような後遺症をタイムリーに徹底的に同定した後に適切な医療介入を行うために、医療システムが準備を整えることが欠かせません。英国のバーミンガム大学病院の第2次ケアの現場において、COVID-19の多くの専門分野にわたるフォローアップ・クリニックを創設した時の挑戦について考察します。

1、2020年6月初めにイギリスの国民医療サービス(NHS)は、COVID-19から回復中の患者のアフターケアの必要性についてのガイダンスを発表しました。献身的な医療従事者や管理者に助けられて、ワーキンググループを創設し、定期的に会い、多くの専門分野にわたるフォローアップ・クリニックを開始するために必要な資源を動員しました。

2、集中治療、胸部医療、一般医療を代表する医師たちが、中心ユニットをつくり、感染症、心臓学、神経学、老齢医学、免疫学、ウイルス学、作業療法、リハビリテーション医学、理学療法、看護学、栄養学、心理学の専門知識を持った多分野チームが従事しました。

3、重症度の基準や、生物情報科学の探索やリスク層別化をガイドするためのキーワードを定義づけすることにより、患者分類を設けました。

4、クリニック内でのソーシャルディスタンシングのために、収容能力が70%削減されたために、外来エリアに物理的スペースを見つけることは課題でした。多分野チーム全体が十分に参加し、それぞれの患者に総合的で個人的なケアプランを立てることができるよう、クリニックのプロトコールを作成しました。

私達の経験は、重症のCOVID-19患者の退院後のケアについてのチャレンジや、未対処の緊急な必要性を浮き彫りにしました。COVID-19から回復中の患者の長期的予後という新しい問題に対応するために、国や地方の政策立案者、医療システムの管理者、医療従事者が、協働すべきです。こうした患者にとって、COVID-19を生きぬいたことは、長い回復の旅のほんの始まりに過ぎないかもしれません。それゆえ、我々のケアは、患者が退院する時の病院のドアで終わるべきではありません。

※英語の原文はこちらからご覧頂けます