20.7.22北海道新聞にNCNPの論文の記事

7月22日付けの北海道新聞朝刊に、「神経性疾患 自己抗体が関与~原因解明や治療に期待 国立精神・神経医療研究センター」と題して、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の研究グループが、ME/CFS患者の体内で作られた自律神経の指令伝達を妨げる2種のタンパク質(自己抗体)が、脳内の神経ネットワークの中で、痛みなどのこの病気の諸症状に関わる特定部位の異常と結びついていることを発見したことが、取り上げられました。

NCNP病院の受診患者89人の脳画像を撮影し、血液中の自己抗体の量も調べ、自己抗体が脳のどの部位に影響を与えているのかを解析しました。その結果、自己抗体の量と相関して脳内ネットワークの異常が見られる部位2ヶ所を特定しました。痛み、注意力、短期記憶などに関わる部位でした。

研究グループの山村隆・NCNP神経研究所特任研究部長は、「自律神経の自己抗体がこの病気で増えていることが確認された。さらに、脳内の異常と関連していることがわかった。異常を起こすメカニズムは分からないが、血液中の自己抗体を調べ、自己抗体を患者の体から取り除くことで治療につながる可能性がある」と話します。研究班は1日、米国のオンラインの専門科学雑誌で研究論文を発表しました。

ME/CFSとは、日常生活のちょっとした活動や頭を使う簡単な作業で、急激に体が衰弱し症状が悪化、なかなか回復しない神経系の病気。睡眠障害や頭痛、筋肉痛のほか、思考力や集中力、筋力の低下などが長く続き、寝たきりや日常生活が困難になる患者も。