20.7.17朝日新聞にコロナ「後遺症」の記事

7月17日付けの朝日新聞「新型コロナ」欄に、「回復後にせき・疲労・・・・・後遺症?~10代学生3ヶ月も熱や頭痛」と題して、新型コロナウイルス感染後、治ったはずなのに、疲れや息苦しさが続く人がおり、国内外で「後遺症ではないか」との報告が相次いていることが取り上げられました。

4月上旬に新型コロナウイルスに感染した千葉県の10代の男子学生は、発症から3ケ月以上過ぎた今も、熱や頭痛、だるさ、胸の痛みが残り、湿疹が不定期に出ます。一旦退院した後も不調が続き、6月には再入院しました。まだ新しい感染症のため長期的な影響は明らかではありませんが、ツイッターでは「#コロナ後遺症」とハッシュタグを付け、断続的な熱やめまい、疲労、味覚・嗅覚の障害を訴える投稿が複数あります。

イタリアの病院は、入院後に回復して退院した143人の9割近くに何らかの症状が続いていることを、米国医師会雑誌に報告しました。症状が出てから平均2ヶ月後の状況を聞いたところ、87%は疲れや呼吸困難など1つ以上の症状、55%は3つ以上の症状がありました。疲労が53%、呼吸困難が53%、関節痛が27%、胸痛が22%。医師は「退院後の長期的影響はモニタリングしていかないといけない」と指摘しています。

イタリアの呼吸器学会も5月、新型コロナからの回復者の3割に後遺症が生じる可能性があると報告しました。SARSのデータや国内の新型コロナの症例などを踏まえたもので、少なくとも6ヶ月は肺にリスクがあるといいます。中国・広州の医師らは6月に、欧州呼吸器学会誌に重症患者を除く退院患者110人の肺機能を調べ、約25%は肺に入る空気量が少なく、約47%に肺の機能異常が見つかったと報告しました。

東京医科歯科大の特任教授は、回復した重症患者の「息が切れて社会復帰に支障が出ている」という声について、肺の繊維化が原因として考えられるとしています。感染により免疫が暴走するサイトカインストームが起きると、肺胞の壁が傷つき、修復を繰り返して繊維質の多い状態になり、肺が固くなり膨らみにくくなると説明します。自治医科大さいたま医療センター集中治療部長によると、集中治療室に入院した患者は、肺の機能が落ちるだけではなく、記憶力・注意力など認知機能が落ちたり、うつやPTSDになることもあるといいます。

こうした報告を受け、厚労省は8月から、新型コロナから回復した患者2000人を対象に後遺症の実態を調べる研究を始めます。来年3月まで実施し、予防や治療につなげたい考えです。