20.6.20「障難協」会報に医療講演会の記事

6月20日発行の一般社団法人埼玉県障害難病団体協議会(障難協)の会報「障難協」に、「指定難病に向けた研究はどこまで進んでいるのか~ME/CFS医療講演会&ドキュメンタリー映画上映~」と題して、昨年9月15日に開催された医療講演会の報告をを、写真入りで掲載して頂きました。

会報は約900部印刷され、障難協の加盟団体、埼玉県内の市町村、保健所、社会福祉協議会、難病基幹病院、障害者就労支援センター、障害者就業・生活支援センター、全国の難病連、難病相談支援センター等に送られました。

【障難協相談員の宮野さん】
昨年9月15日(日)に、埼玉県難病相談支援センター事業として、ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)の医療講演会をホールにて開催しました。国立精神・神経医療研究センター(NCNP)神経研究所免疫研究部室長の佐藤和貴郎先生をお招きして、「指定難病に向けた研究はどこまで進んでいるか」というテーマでお話をしていただきました。

当日は、三ツ林裕巳・衆議院議員、こしみず恵一・前衆議院議員、久保田茂・越谷市議会議員、埼玉県福祉部障害者支援課主幹を含む50名近い方が出席して下さいました。また、会場の後ろで敷物に横たわる重症患者さんも数名いて、この疾患の重篤さが伝わってきました。日本の推定患者数は10万人ですが、指定難病にも障害者総合支援法の対象疾患にもなっていないため、患者の多くは福祉サービスを受けられず、医療関係者の理解も進まず、苦しい生活を余儀なくされています。

患者会であるNPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会」製作のドキュメンタリー映画「この手に希望を~ME/CFSの真実~」の医療関係者向け短縮版(43分)の上映の後、佐藤先生にお話し頂きました。MS(多発性硬化症)の研究を長年されていた経験から、MSとME/CFSの類似性について説明され、現在、神経難病として認知されているMSも40年前は単なるヒステリー症状だと思われていた時代があったそうで、ME/CFSも解明が進むにつれ、神経難病としての認知も進んでいくと訴えられました。脳画像解析による脳内構造の異常や、次世代シークエンサーを用いたレパトア解析によるB細胞の多様性の偏り、自己免疫疾患と共通する制御性T細胞の減少なども分かってきています。またお話が進むにつれて、客観的診断基準の作成や治療薬の開発につなげるよう日々努力されている、佐藤先生の研究者としての熱意と誠実さが伝わってきて、参加者からも「指定難病への希望が持てた」という感想が寄せられました。

大多数のME/CFS患者はウイルス感染が引き金となって発症しているため、新型コロナウイルスがME/CFSの引き金になり、患者が多発する可能性があることを危惧する声が世界中で上がっています。日本ではほとんど話題になっていませんが、ME/CFSは決して他人事ではないのです。★詳細についてはNPO法人筋痛性脳脊髄炎の会のHPをご参照ください。(MEの会で検索可)