19.5.31「ケータイ家庭の医学」にMEの記事掲載

書籍「家庭の医学」が、「ケータイ家庭の医学」としてスマホ&ケータイで見れるようになっています。当法人の申偉秀理事が監修し、ME/CFSについて「ある日、突然襲う難病…筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とは?」と題して特集して頂きましたので、ご紹介致します。

全身の著しい衰弱、少し何かしただけで何日も寝込む、睡眠障害、繰り返すインフルエンザのような症状、思考力・記憶力低下、頭痛・筋肉痛など症状が多岐にわたり、いつ発症するかわからない難病が「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」です。患者のほとんどが仕事を失い、通常の日常生活が送れなくなる深刻な病気です。

Part1:原因不明で患者の3割は寝たきりに

健康な人が感じる疲労とは全く関係のない病気で、感染などをきっかけに突然発症し、ごく軽度の身体的な活動や知的活動によってさえ、急激に身体の衰弱や症状の悪化を引き起こし、回復が困難な上に病的に時間がかかることがME/CFSの特徴です。ストレスや過労が原因で慢性疲労が悪化してかかる病気であるかのように誤解されてきましたが、ME/CFSは脳と中枢神経に影響を及ぼす複雑な慢性疾患で、機能障害は全身に及び、患者の生活の質を著しく低下させる深刻な病気です。2014年の厚生労働省の実態調査で、3割は症状が重くベッドから起き上がることができず、寝たきりに近い生活を送っていることが明らかになりました。

Part2:症状を緩和する治療法

免疫、神経機能、認知機能、自律神経の機能障害は人によってさまざまです。ME/CFSの病態は医師の中でも十分に周知されておらず、正式な診断を下してもらえないことが多いのが現状ですが、2015年から国立精神・神経医療研究センター神経研究所の神経内科医による本格的な研究が開始され、同研究所の神経内科医を班長とする2つの研究班が発足しています。いまだ根本的な治療法は確立されていないため、治療は症状を緩和することを目的とした対症療法(和温療法rTMS治療EAT治療)が中心となっています。日本においても根治薬の治験開始が強く望まれています。

Part3:改善のためにできること

ME/CFSとの診断を受けた場合、しっかり休養し、無理をしないことが大事です。手足の神経ではなく、中枢神経や自律神経に問題があると考えられる病気なので、重症や中等度の方は運動することでかえって症状が悪化します。また、社会的に孤立したり、経済的に苦しんだりと、多くの患者が厳しい現実に直面しています。「筋痛性脳脊髄炎の会」は2012年からNPO法人となり、世界で最も有名なカナダの診断基準をはじめ、海外の最新情報を翻訳して小冊子を発行したり、日本の重症患者の実態を描くドキュメンタリー映画を製作するなどして、患者を支えるために活動しています。

Colume:介護/福祉の現状

現在のところ指定難病の対象疾患からも、障害者総合支援法の対象からも外れています。障害年金に関しては、2012年に日本年金機構より、どの様式の診断書を使用するか、診断書に記載すべき事柄に関する通達が出され、対象疾患であることが再確認されました。身体障害者手帳の取得は非常に困難ですが、まずはME/CFSの正しい情報を得ることが大切です。

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