18.1.16厚労省・総務省との交渉

1月16日に厚生労働省にて、厚生労働大臣宛の要望書を提出し話し合いを持って頂きました。総務省国際標準分類専門官他1名、厚労省国際分類情報管理室長、厚労省医政局研究開発振興課医療技術情報推進室室長補佐2名他1名、遅れて難病対策課課長補佐が出席して下さり、こちらは3名の会員と共に交渉に臨みました。

診療報酬の支払いの事務処理に使われる標準病名マスターにおいて、平成6年より慢性疲労症候群が「F480 その他の神経症性障害」に分類されている件について、疾病分類を担当する全て部署の方々と情報共有することができるよう、4つの部署が一堂に会して話し合いを持ちました。WHOの国際疾病分類(ICD-10)においては、ウイルス感染後疲労症候群と良性筋痛性脳脊髄炎が、神経系疾患(G93.3)に分類されており、慢性疲労症候群は「その他の神経症性障害(F48)」に掲載されていません。総務省告知35号には、G93.3にウイルス感染後疲労症候群のみが掲載されています。ところが、標準病名マスターでは、G933にウイルス感染後疲労症候群と良性筋痛性脳脊髄炎が、F480に慢性疲労症候群が掲載されています。

この病気は、世界的に集団発生を繰り返しており、米国カルフォルニア州での集団発生後、1930年代に初めて新規の疾患群として提唱する論文が医学雑誌に掲載され、その症状などがポリオと類似していたことから、非定型ポリオと記されました。1955年にロンドンで集団発生後、1956年の医学誌「ランセット」に、良性筋痛性脳脊髄炎と名付けることが提案され、その後、疾患により重度の身体障害を引き起こす患者が多いことから「良性」は削除されました。1969年からWHOで良性筋痛性脳脊髄炎は神経系疾患と分類されているにも関わらず、1984年の米国ネバダ州での集団発生後、1988年にアメリカで開催された専門家の会合で、慢性疲労症候群と名付けられてしまいました。

慢性疲労症候群は、原因が明らかでない激しい慢性的な疲労を訴える患者の病因・病態の解明を目的に、CDC(米国疾病管理予防センター)により作成された疾病概念ではないことを、2013年にCDCから直接頂いた回答から説明させて頂きました。CDCは、当時「慢性EBウィルス症候群」と呼ばれていた、説明のつかない疾患の症例定義を検討するために会合を招集し、その会合で専門家により慢性疲労症候群という病名が選ばれたとしており、CDCが慢性疲労症候群という病名を付けたわけではありません。また、その会合では明らかにウィルス感染がきっかけで発症した疾患の症例定義が検討されたのです。こうした経緯により、この病気は欧米では1930年代からずっとウィルス感染がきっかけで発症した疾患と捉えられてきたのであって、ただの疲労の病気として捉えられてきたわけではないことが分かります。

以上のような説明をさせて頂いた後に、慢性疲労症候群を標準病名マスターのF480から削除して頂くにはどうすれば良いのか、具体的な手順等について話し合わせて頂きました。2時近く時間を取って頂き、大変誠実に対応して頂きました。

CDCからの回答はこちらからご覧頂けます

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