17.10.22盛会だった映画の初試写

2014年より当会で製作を開始した、日本のME/CFSの重症患者の実態を描くドキュメンタリー映画『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の初試写会を、10月22日に品川のTKP品川カンファレンスセンターにおいて開催致しました。当日は台風が近づき雨が降っていたにも関わらず、大勢の方にお越し頂き、大成功の内に終了することができました。雨の中を参加して下さった皆様、また映画製作のために募金をして下さった皆様に、心から感謝致します。

当日は医療関係者の方9名、製薬会社の方2名を含む65名を超す方にお越し頂き、中には高知県、大阪府、群馬県から駆けつけて下さった方もいました。衆議院選挙の当日にも関わらず、医薬経済社、しんぶん赤旗、「ノーマライゼーション」編集部の方に取材して頂きました。天候等の理由により、お申し込み頂いていて来られなくなった方が15名近くおられたのが残念でした。

当NPO法人理事の申偉秀・東京保険医協会理事の司会で、まず篠原理事長が、ドキュメンタリーを製作した有原監督への感謝の言葉を述べ、病気の正しい認知を広め、研究を促進するために映画を製作したと話し、ME/CFSが指定難病になるよう活動を続けていくつもりであると挨拶しました。続いて有原監督より、この病気のアメリカのドキュメンタリー映画に日本語字幕を付けた頃は、まさか日本の患者のドキュメンタリー映画を作ることになるとは思っていなかったこと、病気のことを深く理解していなければ製作できないと強く感じたと話し、取材に応じて頂いたにも関わらず映画の中で取り上げられなかった方々にお詫びしたいと挨拶し、ドキュメンタリー映画上映に入りました。

『この手に希望を~ME/CFSの真実~』の中では、神経系疾患であるこの病気の病名や症状、重症患者の実態、病気への誤解が広がっている中での患者会発足と活動、身体障害者手帳取得の困難さ、患者の置かれた現状、厚労省の実態調査、国内外でどこまで研究が進んでいるのか、治療法研究にかける期待などを描きました。

「製作してくださって感謝」「患者の思いや悩みを端的に表してくれた」「医学の進歩が感じられ希望が持てる」「よくここまでまとめた」「アメリカでここまで研究が進んでいることがわかり心強い」「ストレスが原因でないとわかって良かった」「この映画を通して困難を乗り越える決断と勇気を学んだ」「主観的過ぎず、客観的過ぎず、ちょうど良いバランスで描かれていて素晴らしい」「会場には来られなかった重症患者の家族に早く見せたい」「映画を見てやる気が出た」などの感想を会場の皆様から頂きました。

休憩をはさんで、当法人の初代副理事長であり 星槎大学副学長の細田満和子先生より、「生きるための闘い~筋痛性脳脊髄炎の会軌跡」と題してお話し頂きました。2010年の篠原理事長との出会い、患者会がどのような活動をしてきたか(映画の翻訳・字幕付け、上映会、一般市民対象の交流、最新の診断基準の翻訳、医療専門職対象への啓蒙、海外の専門医を招請、福祉サービスを求めるアドボカシ―活動、患者同士の触れ合いの場の提供、医療・福祉系学生への講義、患者の実態調査、医学研究への協力)をお話し頂き、研究者、社会科学系研究者、行政、マスメディアに対して患者会がしてきたことをまとめて頂きました。筋痛性脳脊髄炎の会の軌跡というより、奇跡の歩みだったと振り返って頂きました。

国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部部長の山村隆先生より、「ME/CFSの研究の動向」と題してお話し頂きました。先生は多発性硬化症の専門家ですが、25年前は全く治らない病気だったのが、今では5種類ほどの薬があり、ほとんどの方は歩いて仕事ができるようになっており、1つ薬ができると10年間でがらっと状況が変わること、神経内科の病気のほとんどは一般の検査で異常がでず、ME/CFSの場合にはいかに脳内炎症をコントロールするか等の脳の研究が大事であること、アメリカの研究ばかりに頼るのではなく、日本の免疫の研究は世界的レベルであり、スタンフォード大学の技術は全て日本にもあること、これからは早期診断が大事であり、既にある薬がこの病気にも使える可能性があることなど、日本での研究の大きな可能性についてお話し下さいました。

終了後に、記者会見を行いました。このドキュメンタリー映画をどのように活用していくか、ノルウェーでリツキシマブが承認されたら日本でどのような対応になるのか、この病気が指定難病になる可能性、慢性疲労症候群から病名変更の動きはないのか、研究予算を付けてもらうには等の質問が出されました。

当日のアンケートの一部はこちらからご覧いただけます

 

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