16.8.30ME/CFSに認知行動療法は有効でない

紫式部2011年の医学誌ランセットに、ME/CFSの治療法として段階的運動療法と認知行動療法が有効であるとする論文(PACE trial)が掲載されましたが、2015年に論文の重大な欠陥についての報告記事が掲載されて以来、PACE trialは厳しい批判にさらされてきました。この度、米国医療研究・品質調査機構(AHRQ)は、段階的運動療法と認知行動療法のエビデンスを再解析し、段階的運動療法と認知行動療法がME/CFSの効果的な治療法であることを示すエビデンスは、どこにもないと結論付けました。

マサチューセッツの患者会の“GET and CBT have been downgraded as treatments for ME/CFS as a result of follow up work by the Agency for Healthcare Research and Quality”と題する記事を翻訳致しましたので、ご紹介致します。PACE trialは、6ヶ月間の疲労以外には他の症状は何も必要とされないオックスフォード診断基準を使用して、対象患者が選ばれました。2015年の「予防への道」と題されたME/CFSに関する米国国立衛生研究所(NIH)のワークショップの専門委員会は、オックスフォード診断基準は適用範囲が広過ぎ、この疾患に罹患していない患者も含んでしまうので、廃止すべきと勧告しています。

様々なアドボカシー(権利擁護者団体)の要請の結果、医療研究・品質調査機構は、オックスフォード症例定義に基づく全ての研究を除外して再解析し、段階的運動療法と認知行動療法が、ME/CFSの効果的な治療法であることを示すエビデンスはどこにもないと結論付けたのです。今回の成果は、アドボカシーによる度重なる要請が結実したものです。

翻訳文はこちらからご覧いただけます。
マサチューセットの患者会のHPはこちらからご覧いただけます。

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