15.10.29米国国立衛生研究所からの発表

images2015年10月29日に米国国立衛生研究所(NIH)より、「アメリカ国立衛生研究所は筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の研究促進に向けて動きだす」と題する発表がありました。世界中の患者たちの注目を集めた発表ですので、翻訳してご紹介致します。医学研究のためのアメリカの政府機関であるNIHは、1887年に設立されたアメリカで最も古い医学研究の拠点機関です。

アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、ME/CFSの研究を前進させるための努力を強化するとし、その内容は、NIH臨床センターにおいてME/CFS患者を徹底して研究するための研究プロトコールに着手することや、国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)が主導して多施設研究を行うために、NIHの多くの研究所からなる横断的ワーキング・グループにおいて、ME/CFSを長期的に研究する努力を再活性化することなどを含みます。

WHOの国際疾病分類(ICD-10 G93.3)において、神経系疾患と分類されているこの病気の研究の中心が、国立神経疾患・脳卒中研究所に移されたことは、非常に画期的なことで、日本においても神経系疾患として研究が進むことを強く願います。また、急性感染症を示唆する症状の急激な発症に引き続いて疲労が現れた患者を登録して研究を行うとしており、研究の主目的は、この疾患の原因と症状の進行の理解を高めるために、感染後に発症することがほぼ確実なME/CFSの、臨床的・生物学的特長を解明することです。

「ME/CFSは、いかなる種類の労作によっても激しい症状の再発につながる全身性の労作不全によって特徴づけられる、後天的な多系統にわたる慢性疾患です。本疾患には、免疫障害・神経機能障害・認知機能障害、睡眠障害、様々な基本的な身体機能を調整する自律神経系の機能障害を含みます。これらの症状によって、激しい疲労を伴う著しい機能障害が引き起こされます。その他の症状として、広範囲の筋肉痛・関節痛、咽頭痛、リンパ節圧痛や頭痛などがみられます。本疾患の影響は、中等症から身体を衰弱させるレベルにまで及び、少なくとも4分の1の患者は病気のある時期において、寝たきりか家から出られず、多くの患者は発症前のレベルの身体機能を取り戻すことは二度とありません」としています。

NIHの発表の翻訳はこちらからご覧いただけます
英語の原文はこちらからご覧いただけます

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