MEという病名についての翻訳資料

images筋痛性脳脊髄炎(ME)という病名は、慢性疲労症候群(CFS)という病名以前から使われていました。「闇からの声なき声」にも登場する、シカゴのデポール大学心理学部教授で、元国際ME/CFS学会の副会長であったレオナード・ジェイソン博士らによる、「CFS、ME/CFS、MEの症例定義の対比」と題する論文(訳文)には、下記のように書いてあります。

MEが初めて論文に掲載されたのは、1930年代でした。米国カルフォルニア州ロサンジェルス郡での伝染性神経筋無力症の集団発生が、ポリオとの類似性から非定型ポリオとして記されました。その後、1956年の医学誌「ランセット」の匿名の論説欄では、この疾患を良性筋痛性脳脊髄炎と名付けることを提案しています。「良性」と呼ばれたのは、この疾患によって患者が死に至ることはなかったからでした。後にラムセーは、疾患により重度の身体障害を引き起こす患者が多いことから、「良性」を削除して、筋痛性脳脊髄炎(ME)という用語を用いて、1988年にこの疾患の定義を発表しました。

慢性疲労症候群(CFS)という病名がアメリカで提案されたのは、1988年です。「「新しいclinical entity(疾患概念)か」と題された、1956年の医学誌「ランセット」の匿名の論説欄の一部も、翻訳致しました。

過去に本症候群において認められた、一つの最も有用な特徴が正常髄液であることからも、既に提案されている「アイスランド病」や「アクレイリ病」というような病名は、真に適切であるとはいえません。原因不明、又は病理診断が確立されていない疾患には、純粋に症状を描写する以外の病名では異論がでるのは明らかです。こうした理由から、「良性筋痛性脳脊髄炎」という病名であれば、認められるのではないでしょうか。

CFSは1988年に米国疾病対策センター(CDC)により作成された疾病概念ではないことは、CDCに直接メールで問い合わせて確認しています。また、CDCの報告が行われて以降、アメリカだけでなく世界中の国々においてCFS症例の存在が報告されるようになったわけではないことは、上記のことからおわかりいただけます。

資料はこちらからご覧いただけます(資料1資料2)。

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