”制度の谷間をなくして” 厚労省保健福祉部企画課との交渉

篠原三恵子
私は67年前から、難病・内部障害者の会で活動しており、1年半ほど前から、「制度の谷間のない障害者福祉の実現を求める実行委員会」の共同代表も務めております。難病や慢性疾患を抱えている人達が、身体障害者手帳を取得するのは非常に困難です。障害者手帳の取得には医学的判断が必要となりますが、障害が固定されたと見なされなければ、手帳は交付されません。原因や治療法が解明されていない難病に対して、医師の診断は非常に慎重になり、手帳が取得できなければ、どんなに生活上の障害があっても、公的なサービスや支援は受けられません。この「制度の谷間の問題」を解決するためには、患者達が病名を越えて一緒に行動していくことが求められてきました。 

11月24日に厚生労働省にて、障がい者総合福祉法の方向性についての確認を行う為、話し合いを持って頂きました。要望書は9月に既に提出してありました。厚労省からは、障害保健福祉部企画課の永尾光年課長補佐、田中剛課長補佐をはじめ3名、こちらは共同代表の山本創さんと共に出席致しました。「制度の谷間」の解消が必要であるという認識は、以前から厚労省の方々と共有して頂いてきました。先頃、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会において、「障がい者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」がまとまり、いよいよ次の通常国会で内閣府から法案が提出されることになったそうです。

その提言の中で、「制度の谷間におかれている難病や慢性疾患患者等においても、“その他の心身の機能の障害がある者”とし、障害者手帳がなくとも、医師の診断書、意見書、その他障害特性に関して専門的な知識を有する専門職の意見書で補い排除しないこと」としています。身体障害者手帳は、神経内科か整形外科の指定医でないと書けませんが、慢性疲労症候群の患者が受診するのは、ほとんどが内科です。その内科のお医者様が生活上の制限があると認めて下さり、その診断書や意見書が採用されることになれば、介護や就労支援への道が開かれてきます。私が一番確認したかったことはその点でした。これは本当に画期的なことで、一日も早く障がい者総合福祉法が制定されることを、心から願っております。

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