シンポジウム「挑もう!慢性疲労症候群(CFS)」

私たちの会の発足当時からの夢であった、「アイ・リメンバー・ミー」のキム監督をアメリカからお呼びし、慢性疲労症候群の専門医の方々をお招きしてのシンポジウムが実現致しました。たくさんの方にご来場いただき、慢性疲労症候群という病気の理解を深められたという声が多く寄せられ、 NHKのニュースでも全国に放送され、この病気が器質的な深刻な疾患であるという認知を広めることができたと思います。

第1部は、「アイ リメンバー ミー」の鑑賞とキム監督との交流を行いました。キム監督からのご挨拶をご紹介致します。「この病気のアドボカシーをしている方々と医療者、そして患者の皆様が一丸となって努力すれば、日本、そして世界中で、この病気を巡る状況はきっと変わってくるでしょう」とキム監督はおっしゃり、今まさに変わろうとしている日本の現場に居合わせたことを、喜んでいらっしゃいました。

12時から30分間時間を取り、キム監督と5人のシンポジストで記者会見を行いました。

NHKやNHK教育テレビ、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞を初めとする、多くのメディアの方々からの質問が続きました。

第2部は、3人の方の挨拶の後、13人の国会議員の方々から、祝電やメッセージをいただいた事をご紹介致しました。

石森 久嗣  衆議院議員(民主党)
梅村 聡   参議院議員(民主党)
加藤 公一  衆議院議員(民主党)
川田 龍平  参議院議員(みんなの党)
竹谷 としこ 参議院議員(公明党)
玉木 朝子  衆議院議員(民主党)
田村 智子  参議院議員(日本共産党)
橋本 聖子  参議院議員(自民党)
姫井 由美子 参議院議員(民主党)
古川 俊治  参議院議員(自民党)
松本 純   衆議院議員(自民党)
山本 博司  参議院議員(公明党)
吉田 統彦  衆議院議員(民主党)

その後、東京保険医協会理事の申偉秀先生にコーディネーターを務めていただき、5人のシンポジストをお招きしてのシンポジウムを開始致しました。シンポジストの方々は、関西福祉科学大学教授の倉恒弘彦先生、静風荘病院特別顧問の天野恵子先生、聖マリアンナ医科大学准教授の山野嘉久先生、ハーバード公衆衛生大学院研究員の細田満和子先生、「慢性疲労症候群をともに考える会」代表の篠原三恵子です。

まず篠原が簡単に病気の説明をした後、さまざまな問題提起を致しました。原稿はこちらからご覧いただけます。病名を、慢性疲労症候群(CFS)から筋痛性脳脊髄炎(ME)に変更する事を提案致しましたが、その際に参照した、ジャーナル・オブ・インターナル・メディスンの記事は、こちらからご覧いただけます。

その後、篠原が事前に各シンポジストにお願いしておいた質問に添って、お話しいただきました。

倉恒先生     ・深刻な器質的疾患であるというこれまでの研究成果について
・新しい診断基準を含めた、これからの診療の方向性
・厚生労働省の研究班が無くなった経緯と、再発足させる事への思い

天野先生   ・慢性疲労症候群の診療が上手くいっていない現実
・この病気が精神的なものであるという誤解に苦しんできた患者に、
臨床医として寄り添ってきて

細田先生   ・アメリカと日本の患者の実態を比べて
・アメリカの患者団体はどう闘ってきたか
・社会保障を得るために患者や医療者がどう行動してきたか

山野先生  ・患者が社会保障を受けられるようにする為の診断書作成の難しさ
・これから始まる真の原因と治療法の開発に向けた研究

休憩を挟んで、2人の方に指定発言をお願い致しました。難病の会の西田さんは、一般の理解が不十分な病気の患者達が、制度の谷間に置かれている状況が改善される必要がある事を訴えられ、会場を手配して下さった東京大学教養学部教授の山脇直司教授は、患者の権利が保障される必要性を語られました。

その後、質疑応答に移り、医学的な質問や、障害年金の取得について、患者会のファンドレイジングについてなどの質問に、シンポジストの方々がお答え下さいました。時間の関係で寄せられた質問全部にお答えできず、残念でした。続いて篠原が、研究を推進し原因が解明される事によって、この病気にかかる人をなくす可能性も開けてきますので、患者が声を上げ、研究推進の動きを作っていく事の大切さを訴えました。最後に共同代表の有原誠治は、患者たちの置かれた状況は厳しいものであるが、これからもそれに挑戦し続け、この状況を変えていく決意であることを語りました。

慢性疲労症候群という病気の正しい認知を広めるために、昨年2月の発足当時の私たちにあったのは、「アイ・リメンバー・ミー」の映画だけであった事を、キム監督に何度もお話しました。今はどれほど理解者や支援者が増えたかを思いますと、すべての方々に感謝の気持ちで一杯です。

キム監督とは旧知の友人であったかのように感じられるのは、病いの中でも置かれた社会の状況を変えようとしてきた、同じ思いがあるからでしょうか。キム監督は、慢性疲労症候群と取り巻くコミュニティーの温かさに触れ、喜んで下さいました。例えどんな状況に置かれようとも、人と人とが理解しようと努めようとするところから、希望が生まれてくるような気が致します。これからもご理解と支援を頂けますよう、心からお願い申しあげます。

参加してくださった方の感想はこちらからご覧になれます

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