5.14 明治学院大での「映画と交流のつどい」 

514日、明治学院大学で、映画と交流の集いを開催。同大学社会福祉学科の学生を中心に、90名が参加して下さいました。患者や医療関係者も駆けつけてくださり、その場で3名が入会して下さいました。
 

「アイ・リメンバー・ミー」上映の後、篠原三恵子代表とお二人とも明治学院大学社会学部教授である茨木尚子氏、大瀧敦子氏が報告(要旨を別記)。同大学院生でフリースペース彩副代表の白井誠一郎氏もいっしょに、会場からの質問などに応えました。

会場からの発言では、「患者は、筋力や体力がなく、社会の支援を受けられないのが苦しい。そこに光を当てた映画を日本でもつくってほしい」「CFSを含め3疾病を同時に発症。病気の研究のために、患者としてどう働きかければよいのか」「慢性疲労症候群を知らないでいた。慢性疲労という名前は偏見をひろげるのではないか」などが出されました。

篠原代表は閉会のあいさつで、「こうしてCFSを少しでも理解し広げてもらえることが、患者にとっての支え。秋には映画をつくったキム監督を招き、研究者によるシンポジウムも予定している。楽しい活動なので、学生さんもボランティアでぜひ手伝ってほしい」とよびかけました。

報告要旨
茨木尚子教授(障害者制度改革推進会議総合福祉部会副部会長)
 日本の社会福祉は手帳制度のうえに成り立っており、手帳なしには申請すらできない。そのため慢性疾患は福祉サービスからはじかれ、谷間の存在。社会の側から障害をつくっている状態で、国連の障害者権利条約を、日本はまだ批准できていない。障害者自立支援法に代わる新しい法制度を検討している「障害者制度改革推進会議」は、障害をもつ当事者代表が過半数を占めるなど画期的なものだが、難病患者は1団体のみ。医師が診断を下せない難病に対して、誰が機能障害を証明するのかが議論になっている。生活実態を踏まえたニーズアセスメントができるソーシャルワーカーの役割は大きい。当事者が声を上げることが大事。障害者や難病患者などが横のつながりをつくることが力になる。
 
大瀧敦子教授(東大医科学研究所倫理審査委員会委員)
 当事者から、生活のしづらさ(生活障害)を発信してほしい。慢性疲労症候群にとって、社会の誤解や無理解をのりこえていくことが大きな課題になっている。希少な難病患者には、周囲がそのつらさを推察、共感できないことによる孤独感がある。同じ病気を持った人と連絡を取り合い、当事者同士の交流と心の共有化をすすめることが大切。無関心はのりこえるべき社会的問題。社会的な発信力や可視化しやすい症状をもつ病気や障害は、マスコミにも取り上げられたり、理解が広がる。精神障害などは、理解されにくい。しかし生活のしづらさの枠組みの中で、世間とつながっていかなくてはならない。生活しづらい体験を伝えるという開かれた方向に目を向けてほしい。
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